米国進出を検討中の製造業へ 進め方の全体像
何から始めればよいか分からない、というご相談を最も多くいただきます。進める順番と、各段階で決めること・準備することを8つのステップで整理します。
Pisco Group 編集 公開 2026.10.23
これから米国に出たい中小製造業の経営者・海外事業担当者に向けて、アメリカ進出の進め方をまとめました。
米国進出は「会社を作ること」から始めると遠回りになりやすい、というのが私たちの考えです。最初に決めるのは、米国で誰に何を売るかです。顧客と用途を具体的にしてから、必要な体制を順に考えます。
米国進出の8つのステップ
- 売り先と目的を決める最初に買ってくれる顧客像、製品の用途、価格帯を整理します。米国で何を確かめたいかを、日本側でも共有します。
- 進出の形を選ぶ日本からの輸出、代理店経由、米国法人・支店のうち、売り先と目的に合う形を検討します。最初から形を固定せず、事業の手応えを見ながら段階的に移ることも考えます。
- 法人と税務の準備ジェトロの会社設立・税制の解説を参考に、設立する州、LLCか株式会社か、EIN、州の税登録を米国の弁護士・会計士と確認します。準備項目は米国法人の設立と税務の基礎で整理しています。
- 拠点の場所を選ぶ顧客との距離、物流、人、税とコスト、災害リスクを並べて候補地を比較します。確認する視点はテキサスでの拠点選びをご覧ください。
- 製品を米国の規格に合わせる電気設備・製品はNFPAのNECとOSHAのNRTL認証、圧力機器はASMEの認証案内を参考に、顧客仕様も含めて確認項目を整理します。適用の判断は専門機関に確認し、米国の規格・認証対応を準備にお役立てください。
- 人を決めるジェトロの就業規制・在留許可・雇用の解説を参考に、日本からの出張・駐在のビザは移民法の弁護士と確認し、現地採用で担う仕事も整理します。詳しくは米国進出時のビザと現地採用をご覧ください。
- 売る仕組みとサービス体制代理店の役割、引合対応、修理と部品の窓口を決めます。販路開拓・販売代理と販売後の修理を受ける方法を合わせて検討してください。
- 立ち上げ後の運営採用と労務、見積と粗利、本社への報告を誰が担うかを決めます。米国子会社の駐在員が抱えやすい業務を参考に、本社と現地の分担を準備します。
各ステップで、誰が何を担うか
Pisco Groupは事業の検討と現場の立ち上げ・運営を支えます。法務・税務・移民の判断と手続きは米国の専門家と連携して進めます。
| ステップ | Pisco Groupができること | 米国の専門家・機関に任せること |
|---|---|---|
| 売り先と目的を決める | 調査と計画の段階で、市場・顧客・価格・販路を確認します。 | 法務・税務の検討事項は米国の弁護士・会計士(CPA)に確認します。 |
| 進出の形を選ぶ | 日本語で相談を受け、工場シェアでの試行や販売代理を含めて進め方を整理します。 | 法人・支店の設立に関する判断は米国の弁護士・会計士(CPA)に相談します。 |
| 法人と税務の準備 | 米国の弁護士・会計士と連携して進めます。 | 法人設立・税務は米国の弁護士・会計士(CPA)が担当します。 |
| 拠点の場所を選ぶ | 日本語で相談を受け、工場シェアで試行する方法を検討します。 | ジェトロの外資奨励の解説を参考に、優遇制度は州・地域の経済開発機関に確認します。税務は米国の会計士(CPA)に相談します。 |
| 製品を米国の規格に合わせる | 工場シェアでの加工・組立・試験を通じて試行を支えます。 | OSHAの案内にある認定試験機関(NRTL)やASMEなどに認証について確認します。 |
| 人を決める | 現地法人の運営支援と日本語での相談を行います。 | ビザは移民法の弁護士、雇用の法務・税務は米国の弁護士・会計士(CPA)に相談します。 |
| 売る仕組みとサービス体制 | 引合対応と販売代理、アフターサービス拠点の代行、据付・試運転を支援します。 | 契約の法務・税務は米国の弁護士・会計士(CPA)に確認します。 |
| 立ち上げ後の運営 | 現地法人の経営・運営を支援します。 | 労務の法的判断や税務は米国の弁護士・会計士(CPA)が担当します。 |
小さく始めるという選択肢
自社拠点を持つ前に、売り先と現場の仕事を確かめる方法があります。Pisco Groupでは、次の段階で進出の検討を支えます。
- Stage 1 調査と計画:市場・顧客・価格・販路を確認し、誰に何を売るかを具体的にします。
- Stage 2 工場シェアで試行:ヒューストンの自社工場の一部を使い、加工・組立・試験を小さく始めます。
- Stage 3 自社拠点へ:試行を踏まえて自社拠点への移行を検討し、現地法人の運営を整えます。
詳しくはこれから米国に進出する企業へをご覧ください。
ヒューストンの製造業経営者に相談する理由
Pisco Groupは2007年にヒューストンで設立しました。約1,000㎡の自社工場を持ち、グループ会社PPSは複数の日本メーカーの北米独占パートナーとして、販売とアフターサービスを担っています。
代表の原は在米30年、ヒューストンで20年の経験があり、日本語で相談に対応します。米国で製造業を経営する立場から、販売とサービス、現場の運営を合わせて考えます。
法務・税務・移民の助言や手続きはPisco Group自身が行う業務ではありません。米国の弁護士・会計士などの専門家と連携して進めます。
公的な情報源
ジェトロ(日本貿易振興機構)は、米国の投資制度を日本語でまとめています。同機構の海外事務所案内にあるとおり、ヒューストンにも事務所があります。検討内容に応じて、次の情報をご確認ください。
- 外国企業の会社設立手続き・必要書類(米国)(ジェトロ)
- 税制(米国)(ジェトロ)
- 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用(米国)(ジェトロ)
- 外資に関する奨励(米国)(ジェトロ)
- ジェトロ・ヒューストン事務所(ジェトロ)
出典・参考資料
- 外国企業の会社設立手続き・必要書類(米国)(ジェトロ)
- 税制(米国)(ジェトロ)
- 外国人就業規制・在留許可、現地人の雇用(米国)(ジェトロ)
- 外資に関する奨励(米国)(ジェトロ)
- ジェトロ・ヒューストン事務所(ジェトロ)
- NECの規格案内(NFPA)
- 認定試験機関(NRTL)制度(米国労働安全衛生局 OSHA)
- 認証・認定の案内(ASME)
本記事は2026年10月時点の公開情報をもとにした一般的な情報であり、法務・税務・移民に関する助言ではありません。制度や金額は変更されることがあります。具体的な判断は、米国の弁護士・会計士などの専門家と、各機関の最新情報でご確認ください。
よくあるご質問
まだ計画の初期段階ですが、相談できますか。
はい。売り先や進出の形が決まっていない段階のご相談が、むしろ多くあります。
相談は日本語でできますか。
はい。代表の原が日本語で対応します。
会社の設立や税務、ビザの手続きもお願いできますか。
手続きそのものは米国の弁護士や会計士の業務です。私たちは製造業の経営者として、進め方の整理と現場の立ち上げを支え、専門家と連携して進めます。
米国で試しに作ったり売ったりすることはできますか。
ヒューストンの自社工場の一部を使い、加工、組立、試験、販売を小さく始める方法があります。詳しくは「これから米国に進出する企業へ」をご覧ください。
進出前に読みたいガイド
米国法人の設立と税務の基礎 LLCか株式会社か、テキサスでの手続き
法人の形と設立・税務の準備について、専門家に確認する項目を整理します。
読むテキサスで拠点を選ぶときの6つの確認点
顧客との距離や物流、人、コスト、災害リスクから候補地を検討します。
読む米国向け製品の規格・認証対応 UL(NRTL)、NEC、ASMEの基本
製品の規格・認証について、確認先と準備する内容を整理します。
読む米国進出の人の準備 出張・駐在のビザと現地採用の基本
出張・駐在と現地採用を検討する際に、専門家と確認する項目をまとめます。
読む米国で販売した製品の修理を、どこで受けるか
米国で販売後の修理と部品対応を担う体制を考えます。
読む米国のプラントで据付・修理を行う前に知っておきたい入構要件
据付や修理の現場に入る前に確認する準備項目を整理します。
読む米国子会社の駐在員が一人で抱えやすい5つの業務
採用と労務、見積と粗利、本社への報告などの分担を考えます。
読む進出の検討がどの段階でも構いません。売りたい製品と、狙いたい米国の顧客をお聞かせください。最初のご相談は無料です。
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